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私の勤め先の広島大学は,広島県東広島市西条というところにあります.冬になると,とくに東日本のかたから「広島は暖かいでしょうね」というお便りをよくいただくのですが,実は,東広島は瀬戸内というイメージから想像するよりもずっと寒いところです.このことを,妻・浅野(村木)千恵が2003年1月30日に撮影した写真とともにご紹介したいとおもいます. この日は前日夕方から雪となり,さらに前日朝から氷点下のまま気温が下がり続け,30日午前1時には-11.8℃に達しました[1].同じ日の広島市の最低気温は-3.9℃で[1],広島市内とは気候がまったく異なることがわかります. さすがにこのような低温・雪になることは1年に1回程度で,また雪が積もるのは年に数回だけです.しかし,最低気温が-5℃以下になるのはふつうで,2004年1月の場合,最低気温がプラスになったのは1日しかなく,最高気温も氷点下となった真冬日も1日ありました[1]. このような気候は,海抜が250メートルほどあるのに加え,瀬戸内海側から見ると山をひとつ隔てた盆地になっていることに原因があります[2][3].このため,夏冬や昼夜の寒暖の差も大きく,1日の最高気温と最低気温の差が20℃を超えることもあります.しかし,このような気候のために,西条では古くから酒造業がさかんで,日本酒の名産地のひとつとして知られています[4]. ※写真をクリックすると別ウィンドウで拡大します.
参考リンク
[1] 気象庁の気象統計情報にある,東広島・2003年1月30日の記録,広島・2003年1月の記録によります. |