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私は,毎朝通勤のため,広島駅から八本松駅まで電車に乗っています.電車が八本松駅に着く直前に,下のような景色が見られます. 線路沿いに高い土手が続き,よく見ると日本とアメリカの旗が見えます. かつては,八本松駅からこの施設まで線路が通じていました.今回は,その線路跡と,この「施設」の写真をご紹介します. 線路跡八本松駅から,広島駅方面に向かう西行きの電車に乗ると,線路から右側に,別の線路が分岐していた跡が残っています. 線路跡に出てみると,一部はきれいに整地されていることがわかります.農作業用の通路に使われているようです. 途中には,橋が2カ所残っていて,ここが確かに鉄道の線路跡であることを示しています. そこにあるのは廃線の先にあるのは,アメリカ軍の弾薬庫です.ここは,戦時中に大日本帝国海軍が住民を立ち退かせて作ったものだそうで,線路は弾薬の運搬のために作られたものです.帝国海軍が消滅し,線路がなくなった今も,弾薬庫は生き続けています. 周辺の航空写真(Google Map)を見ると,線路跡が,そのまま弾薬庫のゲート(上の写真)を経て内部につながっていることがわかります. 線路を挟んで反対側には,「弾薬庫」という名前のバス停もあります.また,八本松駅の近くには,「特定防衛施設周辺整備調整交付金事業」で建てられた住民集会所があります. 八本松駅のすぐ東側の線路をまたぐこの橋は,呉の海軍基地と弾薬庫を結ぶ軍用道路として作られたものだそうです. 付録・八本松という駅八本松駅は標高255メートルに位置し,山陽本線では一番高いところにある駅です.ふもとの瀬野駅から八本松駅までは急な登り勾配が続き,貨物列車の後ろに補助機関車(上の写真の赤い機関車)が取り付けられる,日本で唯一の区間となっています. 一番上の,電車内からの写真は,Panasonic Lumix FX500で撮影しました.その他は,Canon EOS Kiss X2, 18-55mm / 75-300mm レンズで撮影しました. 追記その後,廃線跡の一部が舗装され,歩道として利用されるようになりました.こちら(写真日記)をごらんください.(2011/2/28追記) 参考リンク |