教養ゼミ2002(総合科学部・浅野担当)
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7月8日 発表者:生井 理恵
もしも人間が色を知覚できなかったら

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予想 
芸術について
絵画の世界は色による豊富な世界を生み出せないので、印象派などより古典派といわれる写実主義が発展し、リアルな絵が発展するだろう。また、白黒の濃淡で描かれる水墨画や木の質感の独特さが白黒でも伝わる版画が発展するだろう。
彫刻の世界は色にあまり関係ないので、絵画の種類が狭い分発展するだろう。文学の世界は色を使った比喩(例えば真っ赤な嘘、黄色い声、悲しみの青など)が使えないので、表現法が減り、発展は遅くなるだろう。
  • これに対し、ほかの表現法が発達して変わらないだろうという意見があり、多数決をとると半々ぐらいに分かれました。確かに、とは思いますが、文学だけでなく着物の襲色目は色の組み合わせに四季をあわせています。これをどう表現できるかと考えると難しい気がします。
  • みんなの意見 

    参考文献 

    発表者の感想

    色盲の方がいらっしゃるし、実際に色を知覚できない動物が存在するので、あまり仮定とは言えなかったかもしれない。自分で考えなかった色のない世界がでてきておもしろかったです。

    浅野の感想

     子供のころ,「公害によって人類がみんな色盲になる」というSF小説を読んだことがあります.その中では,「交通信号が○×式に切り替わる」という話がありました.
     私は,もしも人類がはじめから「色」を知らなかったら,「色」は電波や放射線,紫外線のような「物理的に存在するけれども,知覚することができない」ものになっていただろうと思います.ですから,電波や放射線の存在を物理学者が発見して,それらが現在は技術に応用されているように,色,つまり光の波長の違いというのも誰かが発見して,何らかの技術に応用していたことでしょう.